【第4回】派遣からのステップアップ例

派遣社員からのステップアップをされた例をご紹介します。

派遣社員から正社員へ

紹介予定派遣

一番可能性が高いのが、紹介予定派遣（TTP：Temp to Perm）制度です。紹介予定派遣とは、まず派遣スタッフとして一定期間就業し、就業先企業と派遣スタッフとの両者の希望が一致した場合、正社員への雇用切替えを行うシステムです。（→紹介予定派遣について）

企業によって派遣期間は異なりますが、通常は3カ月〜6カ月くらいで正社員登用となることが多いです。

正社員登用を前提とした派遣採用なので、正社員へステップアップ出来る可能性が高いです。また派遣就業期間内に、実際の仕事内容や会社の雰囲気などを体感できるため、正式な入社前に、本当に社員として働きたい会社かどうかを判断できます。

デメリットとしては、紹介予定派遣を検討している企業が少ない点です。大手の企業に関しては、自社での正社員登用の仕組み・制度が整っており、紹介予定派遣での正社員登用を実施していないことが多いです。

また紹介予定派遣の場合はキャリアシートの他に、履歴書や職務経歴書が必要な事があるので、しっかりと準備が必要です。

一般派遣から正社員へ

通常の派遣から、正社員へステップアップ出来た例もあります。日頃の就業態度や仕事状況、勤怠や周りとの関係性等、就業先企業と上手くマッチング出来、かつ企業の人事のタイミング（人員補充等）が合うことで、正社員へ採用されることがありました。

基本的には、3年以上の派遣勤務後に就業先での新しい人事採用を検討している場合には、まずは長期派遣就業者への正社員登用の打診をしなくてはならないというルールがあり、仕事内容やタイミングが合えば正社員へと切り替えが可能です。

紹介予定派遣に比べて、時間も掛かりますし確実な保証はありませんが、派遣募集企業数は圧倒的に多いので、長い目で見て検討してください。

また、コーディネーターからのお仕事紹介の際に、過去に正社員への登用実績があるかどうかを聞いてみるとよいでしょう。稀にそのような情報を得られます。

派遣でのステップアップ例

未経験・初心者⇒スキルアップ

経験が必要な専門職は、未経験で正社員の仕事を探すのは大変です。最近では派遣でも見つかり辛くなってきましたが、少しでも可能性は高いかと思います。まずは未経験・初心者からはじめ、経験を積むことでキャリアアップになります。経理・人事（労務）等は、長い目で今後の仕事に活かせる部分が多いので、次のステップへ繋がります。

スキルアップ⇒時給アップ

派遣で働く中で、就業開始当初よりスキルアップをしていきます。その中で、更新時に時給アップの交渉も可能です。企業との相互一致があれば、時給アップも狙えます。

また派遣期間満了で、次の企業へ移る場合はお仕事探しを始める前に、職歴・スキルの更新をしましょう！特にPCや業務の実務経験は次の仕事紹介にも活かせるので、しっかり追加していきましょう。

頑張ってボーナスや出張等も・・・

派遣として仕事ぶりを評価され、頑張りを認めてもらったことで色々な恩恵をいただけたという事例もありました！！

通常派遣には、ボーナスの制度はありませんが、ちょっとしたお小遣い程度、会社から頂けたということもあります。またあるスポーツ系の企業では、派遣社員の日頃の仕事ぶりを認めて、ご褒美に海外の大会への招待（出張）に行かせていただいたという例もありました。

派遣でも、会社によって、また頑張りによっては社員と同じように権利が与えられたり、業務を任せられたりする可能性もおおいにあるのです。

派遣と割り切って働くか、派遣の垣根を越えて、周囲に精一杯貢献出来るように尽力していくかによって、今後の在り方が変わってきます。与えられた仕事をこなすことが多く、責任の少ない業務となっていることが大半ですが、その中でも自分に出来ることを見つけて、日々業務に取り組んでいってください。

次回は派遣会社と仲良くするコツについてお話しします。